医療法人社団OMI オシダデンタルクリニック

初診の患者さまに対しては、恐怖心を少しでも取っていただけるよう心がけています。お話をする時のトーンやテンポに気を使い、穏やかさや柔らかさを感じ取っていただけるように努めています。また、初診では問診票をご記入いただいておりますので、記載内容にしっかりと目を通して、注意するべき点を整理してから患者さまと向き合うようにしています。

まずは患者さまがお口の中を把握できるように、分かりやすい現状説明をすることが重要だと考えています。患者さまは何らかの悩みがあって来院されてはいますが、痛みなどの分かりやすい症状以外には、口内がどうなっているのかが分からないものです。

そのため、患者さまが訴えている部分の状態はもちろん、お口の中全体にある問題点もご説明し、今後どうしていくと良いかを一緒に考えていただけるように努めています。

お子さまの治療で大切にしているのは、しっかりコミュニケーションを取って、気持ちをくみ取った対応を行うことです。もちろん親御さまからすれば、気になっているところを早く治療してもらいたいと思います。

しかし、お子さまの気持ちを無視して無理な治療をしてしまうと、歯科医院がトラウマになってしまい、今後の通院が難しくなってしまうでしょう。まずは歯科とは関係のない会話をお子さまに楽しんでもらい、笑顔を見せてくれるようになってから、少しずつお口に触れさせてもらう流れを守っています。

もちろん、これらの流れは親御さまにもきちんとお話をして、同意が得られてから行っています。痛みなどの緊急性が高い症状がある場合には、きちんと対応しますので、歯科医院嫌いなお子さまにお困りの方も、まずはご相談ください。

足腰が弱いご年配の方が来院された際には、玄関口へのお出迎えはもちろん、段差を乗り越える際のサポートを欠かしていません。受付の際にも、スタッフの方からお掛けになっている患者さまのもとへ伺うなど、できる限り歩かせない配慮を行っています。

また、ご説明の際には声のトーンや早さを意識して、ゆっくりと分かりやすくお話ししています。それに加えて、コミュニケーションも重要です。ご年配の方にとって、歯科以外の何気ない会話は心を落ち着かせる大切な要素になります。患者さまからいろいろなお話をしていただいて、リラックスしていただくと同時にスタッフも笑顔にさせてもらっています。

治療時には、お口を開けてもらっている間のことや、お水を使うことをその都度お伝えして、誤飲に気を付けてもらうことも重要です。できるだけ負担の少ない治療により、患者さまが通院することに対してストレスをおかけしないように努力しています。

私が力を入れて学んできたのは、歯周病に関することです。歯肉が整った状態は免疫力が高く、細菌数も抑えられているため、そう容易に虫歯はできませんし、歯周病の進行も抑えられます。口内の環境維持のベースは歯周病管理だと考えているからこそ、その点は特に深く学んできています。

私の主観ではありますが、当院のスタッフは全員優しくて、心も体も元気な点が自慢ですね。スタッフ同士で助け合って働き、ホスピタリティ精神を大切にしながら患者さまをお迎えしてくれています。

また、当院が大切にしていることの一つとして、入り口で怖がっていた患者さまが、笑顔でお帰りいただけるようにしたいというものがあります。そのために、患者さまが院内にいらっしゃる間に、いかにリラックスして過ごしてもらえるかを意識しています。

例えば、足の不自由な方が来院された時にはドアを開けに行く、患者さまがお掛けになっているイスの側で目線を合わせて、次回のご予定を伺うなどです。また、親御さまが治療を受けている間は、スタッフが赤ちゃんをあやすなど、「患者さまが困っていることについて、院内にいらっしゃる間にいかに手助けできるか」を、自主的に考えて行動してくれています。

今後力を入れていきたいのは、歯周病由来の矯正治療についてです。歯並びの悪さが原因で歯が磨きにくいと、口内環境をコントロールするのが難しくなり、将来的に多くの歯を失う原因になりかねません。患者さまがしっかりと予防に取り組める口内を整えるために、矯正治療を活用してもらえるようにしたいと考えています。

また、まだ構想段階ではありますが、現在通ってくださっている患者さまのお身体が不自由になった時には、訪問歯科診療がご提供できればと思っています。小さなお子さまからお身体が不自由なご年配の方まで、当院に来てくれた全ての方を、サポートできる歯科医院作りに取り組んでいく予定です。

地域の方々がお口のことで困った時には、とりあえずここに相談すれば大丈夫だと思ってもらえるような歯科医院を作りたいというのが、私の目標の一つです。

私や当院のスタッフたちが心がけているのは、患者さまが治療をされていると思いながら通うのではなく、一緒にお口の環境改善に取り組んでいる気持ちになってもらえるような診療を行うことです。

院内での接遇やていねいな説明はもちろん大切ですが、患者さま自身がご自宅で意欲的に予防を取り組んでいただけるように、その方に合ったケア方法のアドバイスや、歯科知識の共有にも力を入れています。

最初のお口の状態がどんなものであっても、最終的にはいつでも笑顔と健康でいられることが大切ではないでしょうか。皆さまがお口のことでストレスを感じることなく、毎日をイキイキと楽しめるように、歯科医院の立場からサポートをさせていただければ幸いです。