たかはし歯科医院

特に力をいれて学んだのは「歯科口腔外科」です。歯科医院に来られる患者さまは歯が痛いと思って来られますが、実際は別の病気が原因だったということもあります。そういった場合、全体を診ていかないと根本を見逃してしまってなかなか良くなっていきません。
例えば、骨髄炎が歯の痛みの原因になることもあります。糖尿病といった生活習慣病を患っている患者さまも難しかったりします。そのほかにも、抜歯をするという判断もありますが、患者さまとしてはどうしても残したいから切開をする方法を選択肢として出してあげることもできるようになります。そういった患者さまの状況や要望を叶えるためにも力を入れて学んでいきました。

私にとってターニングポイントはひとつではない気もしますが、ひとつポイントとしてあげますと、父親が歯科医師であったことですね。幼いころから父親の背中を見て育ち、高校の時に歯科医師の道に進むことを決意しました。父親もさまざまな患者さまの治療を行っていたので、私も同じように患者さま一人ひとりに向き合い、笑顔になってもらえるような歯科医師であろうと常に目指しています。

地元でもあるので幼いころから住んでいますが、箕面は自然が豊富な町です。また、歴史を感じさせる街並みが多く残っています。この周辺にも、江戸時代後期に建てられた家や蔵があります。私自身歴史や古風な建物が好きなので気に入っています。またのどかな場所もあり、リラックスしたいときの散歩コースにもなります。
一方で、近い将来には新しく駅が建つ予定で、これから若い世代の方々も多く住む町になっていくと予想しています。こういった移り変わりも受け入れながら、この町の医療に携わり続けていけたらと思います。

いろいろと出していますが、印象が残っているのでは、親知らずが腫れて痛みが出てきた患者さまがいらっしゃって、精密な検査を行ってみるとがんだったという症例があったことですね。親知らずの痛みだったら抜歯を想像すると思いますが、がんがある場合は抜歯をすることでがんが成長してしまうことになりかねない症例です。そういった珍しい症例に出会い、治療していけるのは歯科口腔外科を学んできたからです。
がんというのは珍しい症例ですが、虫歯や歯周病でも早期発見、早期治療を行うことで患者さまの身体への負担も少なくなります。そのためにも今後も論文発表はしていこうと考えています。

やはり歯科口腔外科の技術です。現在はまだまだ歯科医院に来られる患者さまは、症状が出てからしか診療に見えられない方がほとんどです。また実際には、お口の中に違和感を抱えた方が非常に多いです。そしてその違和感の中に、隠れた病変があることをご存じない方がほとんどです。そういったことを、歯科口腔外科的に診療していくことが可能な歯科医院というのは、まだまだ少ないものです。そして、患者さまに対しても啓もう活動をしていき、口腔内のことについて、しっかりと理解していただきたいということも広めていきたいです。そのためにも、いろいろな機会で論文を書いて発表することにも力を入れていきたいと考えているところです。患者さまには、少しの違和感がある場合でも、特に痛みもないけどしばらく歯科医院に行っていないから診てもらおうかな、という形でもいいので相談にきていただきたいです。