髙橋歯科

小児歯科です。大学卒業後に参加していた講習会で出会った小児歯科の先生に、たくさんのことを教えていただいたことがきっかけとなりました。小児歯科はお子さまの人生にかかわる仕事です。たくさんの可能性を秘めているお子さまが成長するうえで、すべての礎となるのは「健康」です。お子さまのお口の健康を維持するお手伝いをさせていただくということは、お子さまの可能性を実現させるお手伝いをしていることだと考えています。人生のスタート地点から診させていただくのは大変光栄なことであり責任重大でもあります。しかし、その何倍もやりがいを感じています。

「患者さまのお話をよく聞く」ことです。痛みがある箇所やお悩みの部分を教えていただくだけではなく、皆さまの生活背景など幅広く伺えるように努めています。お口のトラブルは「結果」です。その結果に対しての治療をきちんとするのは大前提です。しかし「原因」をしっかりクローズアップして対処しないことには、延々と「結果」と治療の繰り返しになってしまいます。患者さまのライフスタイルの中でお口のトラブルを起こしやすい原因はどこにあるのかというのを、患者さまとの会話の中で探り、アドバイスすることを心がけています。

最初はおっかなびっくりの様子で来院されたお子さまが、当院の雰囲気や私に少しずつ慣れて治療ができるようになっていくさまは、お子さまとのコミュニケーションを少しずつ構築できたような気がして嬉しいです。同時に、お子さまの成長を垣間見たような気がして、いつも心に残ります。
治療の合間などに学校やお友達の話をしてくれたり、愚痴をこぼしてくれたりしたお子さまが、久しぶりに成長したお顔を見せに来てくれると、瞬時にいろいろなエピソードが蘇ります。そのすべてが私にとって印象的です。

歯科医師会のさまざまな活動にできる限り参加するようにしています。以前、子育て中の親御さま向けに講演会を行っていました。そのおかげで、たくさんの方とお話をする機会をいただきましたが、皆さまに共通していたのは「正しい情報を知っているようでも、歯科医師からすると意外と知らない」ということでした。
歯科医師と皆さまの感覚が大きくずれていては、口内のリスクを「予防」することはできません。活動を通じ、よりいっそう、地域の皆さまに正しい情報をお伝えしていくことの重要性を感じることができた経験に感謝しています。今後も地域の皆さまの意識向上のために取り組み続けてまいります。

家族みんなで、のんびりと過ごしているときです。家でくつろぐのも良いですし、みんなで出かけるのも楽しいです。家族のいろいろな話を聞いたり、さまざまな表情を見たりしていると心から癒されます。仕事に集中できるのは、家族の癒しがあるからこそだと感謝しています。

私に小児歯科を教えてくださった先生です。アメリカでの学びのきっかけを作ってくださった方でもあります。残念ながらもう他界されましたが、自分に厳しく他人に温かい方でした。先生からは知識や技術だけでなく、人としての考えに至るまで、本当にたくさんのことを教えていただき感謝しています。今の私がいるのは先生のおかげです。これからも教えていただいたたくさんのことを実践し続けたいと思っています。

「予防」です。予防に励むことで虫歯や歯周病のリスクを下げることができ、皆さまの笑顔につながると考えています。
「お口の健康が全身の健康に影響を及ぼす」という話をしても、ピンとこない方はたくさんいらっしゃいます。例えば、初期段階では自覚症状のない歯周病ですが、実は生活習慣病の一つです。放っておくと心疾患などの大変な病気を引き起こす原因になる可能性があります。歯周病や虫歯などのお口のトラブルを改善し、お口の健康を保つことは基本です。
歯列の矯正やインプラントなどは、基本よりもうひとつ上の段階であり、この順番を間違うと何度も同じ箇所の治療を繰り返すことになります。ご家庭でのオーラルケア、望ましい食習慣や生活習慣などに取り組んでいただき、定期検診を受けていただくことでお口の健康を保つことが可能になります。「皆さまの幸せな笑顔がいつまでも続きますように」という願いを込めて、今後も皆さまへの「予防」に対する意識付けに尽力してまいります。