かわせ歯科

実は中学生の時に、担任の先生から言われた一言がきっかけなのです。当時、私の母が先生と個人面談をした際、「川瀬君は口ベタだけど人間が好きだから、営業系より技術系のほうが向いているかもしれませんね」と言われたそうなのです。その時、母は「先生は、うちの子をよく分かってくれている」と、ひとしきり感激しまして、将来は技術系の仕事に就かせたいと思ったようです。たまたま親戚に歯医者がいたこともあって、両親は歯科医師の道をすすめるようになりました。

当の本人は、プロ野球かプロサッカーの選手になりたいと思っていました。そのうち、プロスポーツに進む技術も体力もないと気付くと同時に、人間を相手にする歯科医師っていうのも悪くないなと、魅力を感じるようになったのです。

開業当初は練馬在住だったため、家から自転車で通える範囲の、練馬のテナントを探していました。でもなかなかいい物件に巡り会わなくて、練馬以外でも探すことにしました。

あちこち探したのですが、どうしてもみつからない…。
そんな中、父がふと訪れた東村山駅の不動産屋で、ある物件を紹介されました。ちょうど、現医院から300メートルほど離れた場所です。不思議な縁を感じ、1995年に開業しました。それから長い間、この街にお世話になっています。

この地で長く診療していると、通われている患者さまも当然、年齢が上がっていきます。最初の医院は階段しかなくて、患者さまから「階段の上り下りがつらい」という声がありました。1階のテナントへ引っ越したほうがいいかな、という漠然とした思いはありましたが、移転までには至りませんでした。

それを急展開させたのは、一人の患者さまを私の妻が偶然見かけたことでした。その患者さまはいつも杖をついて来院されるのですが、ある日、医院まで車いすで来られて、ヘルパーさんに支えられながら苦労して階段を上ってくる姿を妻が目撃したのです。

私は、妻から話を聞くまでただ杖をついているだけで、そこまで苦労して来られているとは思いもよりませんでした。「これはもう、一刻も早く1階に医院を移さなきゃだめだ」と決心しました。

「アットホームな雰囲気の中でていねいな診療を」というのが当院のモットーです。高級な雰囲気の歯科医院は私の性に合わないので、お子さまからご年配の方まで、誰でも通える「町の歯医者さん」でいたいと願っています。そのため、内装もぬくもりの感じられる優しい雰囲気にしました。

もちろん、移転のきっかけになった、車いすの患者さまのためにもバリアフリーにこだわりました。建築屋さんにお願いして、車いすの患者さまが不自由を感じないようにと、念を入れてお願いしました。また、移転する際「どうせなら、どこにもないような待合室にしてやろう」と思っていたので、マッサージチェアも用意しました。

これまで階段で不自由な思いをさせてしまった分、せめてものお詫びの気持ちでしょうか。診察前の緊張を、少しでも和らげていただければ幸いです。

アウトドアが好きなのですが、最近はなかなかやる機会がありません。そこで体力と健康の維持を兼ねて、ウォーキングをしています。

よく行くのは高尾山ですね。約5時間かけて歩き、早朝に出発すれば昼には帰ってこられます。今度、高尾山から相模湖に抜けて、相模湖から電車で帰ってくるルートにも挑戦しようと思っています。

妻が旅行好きなので、夫婦で旅行に行きたいですね。北海道に行って、うに丼を食べるなんていうプランが魅力的です。

一人なら登山。海外なら、サンクトペテルブルクに行ってみたいです。女帝エカテリーナの物語を読んだことがあるのですが、あの女帝が創った美しい宮殿や街並みを、ぜひ一度見てみたいですね。

あらゆる患者さまのニーズに応えられるような歯科医院を目指していきたいと思っています。例えば、矯正治療（※）やインプラント（※）にしても、良い技術はなるべく取り入れ、患者さまの健康に貢献していきたいと考えています。

また、高齢化社会の訪れとともに、歯科医院に来たくても来られない患者さまも増えてくるでしょうから、訪問歯科診療にも注力しなくてはなりません。現在も東大和とか立川に足を運んでいますが、こうした市をまたいでの診療活動を充実させるために、優秀なスタッフを育てる人材作りをすることも、歯科医師の役割の一つだと考えています。

※自由診療です。料金は料金表を確認してください。