重度の歯周病になっている歯は、周囲の歯や全身にも悪影響を与えるため、抜かなければいけません。しかし、当院では、そのような歯をすぐに抜歯するようなことはありません。歯を抜くことはいつでもできるので、まずは歯を残すための治療法を1度試してみるようにしています。
もちろん抜かないといけない場合は患者さまとご相談のうえで抜歯します。ですが、少しでも歯を抜かずに残せる可能性がある場合には、その可能性を見落とさずに診断するようにしています。
根管治療は、時間・回数を十分にとり、細部に至るまで菌をしっかり取り除くようにしています。それは、根の横に空いた小さな穴から、菌が入りこみ、感染する場合があるからです。そのため、必要に応じてマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)などの機器も使い、精密な治療を行っています。この治療をすることで細部まで菌を取り除くことができるので、より歯を長持ちさせられるようになります。
歯周病の悪化を防ぐためには、歯医者での定期的なクリーニングが大切です。当院では、定期検診時の歯周ポケットの測定やブラッシング指導とともに、超音波スケーラーを使用したお口のクリーニングをしています。超音波スケーラーは、歯に付着した歯石やバイオフィルム(歯の表面についた細菌の固まり)を、超音波振動を利用して取り除きます。普段の歯磨きだけでは取り除けない歯石やバイオフィルムを歯医者で取り除くことが、歯のよい状態を維持するためには重要です。定期的にクリーニングを受けることで、歯の健康を保ちましょう。