佐伯歯科クリニック

自分がされても納得できる治療とは、言い換えれば自分がされて嫌じゃない治療といえるでしょう。私は出来る限り削らない治療が、患者さまにとって良いと思っています。わずかでも削ってしまうと、そこに細菌が侵入し、虫歯や歯周病を引き起こしてしまう確率が高まってしまうためです。なので、当クリニックにお越しいただいた患者さまには、そのときの治療では歯を削らざるを得ない診断をしたとしても、その他の歯が同様の状態にならないよう定期検診の推奨やブラッシング指導を行うようにしています。
また、古い機材や技術に頼った治療も良いとは言えません。様々な機材、治療法、薬剤など、患者さまにより良い結果をもたらすものは導入するようにしています。

現在は取り入れている医院が多いと思うのですが、当クリニックも殺菌滅菌にはしっかり取り組んでいます。除菌装置で殺菌処理した水を使用したり、治療中に雑菌がお口に入らないように、細心の注意を払っています。
また、使用する器具も出来る限り使い捨てのものを使用し、歯を削るドリルも複数用意し、出血を伴う治療を行なう際に使用する器具も一つひとつ滅菌パックに封入するようにしています。
そのため、殺菌滅菌には尽力しています。
ここが違うという点をあげるならば、入れ歯治療ですね。当クリニックは、今までと同じように物を食べられ、装着していることが分かりにくく入れ歯と歯茎の間に物が入りにくい、という特徴を持った軽い装着感の義歯を使用した治療を導入しています。他の歯が残っていなければ難しかった入れ歯ですが、これは歯が少しだけしかなくても装着することが可能なのでお悩みの方には試していただきたいですね。

歯科技術は日進月歩で、数年経てば、あらゆる技術がアップデートされていると言っても過言ではありません。そのような背景があるにも関わらず、今現在の知識や技術だけで患者さまに向き合うことは、失礼にあたると考え、能動的に情報を取りに行き、良い技術や機材は導入を検討するようにしています。
より良い治療を患者さまに提供するということを、当たり前に行うようにしています。
また美容診療などの高額になりがちな自由診療を提案する際は、自らの知識や持ちうる技術が不足していると、患者さまにご納得いただける説明が出来ないので、情報を自分の言葉で語れるようにと心がけています。

印象に残っていることはたくさんありますが、深く印象に残っているのは、泣いてばかりだったお子さんとのエピソードでしょうか。お母さんと一緒じゃないと診察台に座れなかった子が、成長するに従って一人で来院するようになる、そんな成長の過程を感じた時はやりがいを感じますね。
また、年配の方で入れ歯で悩んでいらっしゃった方が、当クリニックでの治療を通じて、しっかり噛めるようになり、明るい表情を見せてくれたときも印象深いですね。

最後に改めて申し上げたいと思うのですが、歯を予防する意識はとても大切です。「早期発見・早期治療が良い」と広く喧伝されていますが、私は違うと思っています。確かに、虫歯や歯周病を初期段階で発見し、速やかに原因を取り除くことはあって然るべきでしょう。でも、それはあくまで対処治療であって、患者さまに合っているとは言えないと思っています。
歯は少しでも削ってしまうと、そこから細菌が侵入する可能性があり、将来的に望まない結果につながってしまうことがあるのです。
患者さまにとって良いのは、虫歯や歯周病が起こらない口腔環境を作り上げ、維持することではないでしょうか。当クリニックでは痛くなった箇所を治療するだけではなく、その患者さまの将来まで見据えたアドバイスすることを心がけています。できれば歯医者には誰だって足繁く通いたくはありませんよね。ならば、予防することで歯科医院へ赴く確率を減らすことが大切になってくると考えます。患部の治療だけではなく、どうすれば予防ができるのか、そんな相談でもかまいませんので、ぜひ気兼ねなくお越しいただければと思います。