知覚過敏の原因は歯ぎしり?歯周病?歯がしみるメカニズムも一緒に解説

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冷たいものを口に入れた時に感じるキーンとした痛み、歯磨きの時のズキンと感じる違和感はありませんか?その症状、知覚過敏かもしれません。日本人の3人に1人は感じたことのある知覚過敏はどうして起こるのか、原因を探ります。

この記事の目次

1.知覚過敏によって痛みを感じる仕組み

普通に生活している時は問題ないのに、冷たいものを口に入れた瞬間に歯がしみて、10秒ほどでおさまる痛みを知覚過敏といいます。甘い食べ物や、歯ブラシの毛先が当たったときに痛みを感じる場合もあります。

どうしてそんな症状が起こるのでしょうか?知覚過敏を引き起こす原因や痛みを感じる仕組みに注目してみましょう。

1-1どうして痛みを感じるの?

知覚過敏のズキンとした痛みは、象牙質に刺激が加わったことへの反応です。象牙質は歯の内側部分を構成する組織で本来エナメル質におおわれているため、痛みを感じることはありません。

しかし何らかの原因がによって象牙質が表に出てしまうと、敏感に刺激をキャッチし反応するようになります。知覚過敏の正体はこれなのです。

1-2痛いと感じる仕組みについて

象牙質の表面には神経に通じる穴が無数に空いているため、刺激が加わると痛みを感じます。歯の表面(エナメル質)が虫歯の場合は無痛のまま進行し次第に痛みがでますが、これも象牙質まで達して神経に刺激が伝わることによるものです。

知覚過敏が虫歯の痛みに似ているのは、同じ神経への刺激による痛みだからといえるでしょう。

2.どういった行動が知覚過敏につながるのか

象牙質がエナメル質におおわれている本来の状態なら、知覚過敏は起きません。では、どうして象牙質が表に出てしまう場合があるのでしょうか?実は、私たちの毎日の生活が関係しているのです。ここでは、知覚過敏の原因となる行動についてみていきます。

2-1就寝中の歯ぎしりで知覚過敏に

寝ている間に歯を食いしばったり、すりあわせてギリギリと音がでる歯ぎしりは、歯をすり減らしてしまうこともしばしばです。歯の表面のエナメル質がなくなってしまうことで象牙質が露出し、知覚過敏になってしまうこともあります。

2-2歯周病も原因のひとつ

歯周病で歯茎が下がり歯の根元部分が露出したことで痛みが発生するケースもあります。歯の根元付近は象牙質がむき出しの状態であり、刺激がダイレクトに伝わるため痛みを感じるのです。

たとえば妊婦さんはつわりや体調の変化によって、歯磨きがしづらく歯周病などの口内トラブルを起こし易くなっていることがあります。それを長期間放置すると悪化してしまうため、自宅や歯医者さんでのケアをおすすめします。

2-3強すぎるブラッシングも知覚過敏の原因に

エナメル質は固い組織なので、簡単に削れることはありませんが、歯ブラシは毎日の習慣です。長い年月、強いブラッシングをしていると傷ついてしまうこともあり、そこから知覚過敏になるケースも多くみられます。

固めの歯ブラシでゴシゴシと歯磨きをしたり、研磨剤の入った歯磨き粉をたっぷりつけていることはありませんか。年配の男性やちいさなお子さんなど、つい強く歯を磨きがちな方は気をつけて磨くといいでしょう。

3.まとめ

知覚過敏の原因は、身近なところに潜んでいます。しかし、口内環境に配慮し、正しいブラッシングをすることでリスクを減らすこともできるのです。まずはブラッシングから見直してみましょう。

自分では正しいブラッシングをしているつもりでも、実は十分でない場合もあります。予防歯科に力を入れている歯医者さんに1度相談してみることをおすすめします。

 

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監修医

飯田 尚良先生

飯田歯科医院 院長

経歴

1968年 東京歯科大学 卒業
1968年 飯田歯科医院 開院
1971年 University of Southern California School of Dentistry(歯内療法学) 留学
1973年 University of Southern California School of Dentistry(補綴学・歯周病学) 留学
1983年~2009年 東京歯科大学 講師
現在に至る

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