歯磨きしないときつい口臭に!その他のリスクと適度な磨き方

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歯磨き しない

お仕事が忙しくて昼間に歯磨きをしなかったり、帰宅後ダウンしてしまい、歯を磨かず寝てしまったりした経験はありませんか。

この記事では、歯磨きをしないことで生じるきつい口臭とその他のリスクについてご紹介致します。また、歯磨きの適切な頻度とお子さんの歯磨き嫌いの克服方法についても紹介していますので是非、参考にしてください。家族で健康な歯を守りましょう!

この記事の目次

1.歯磨きしない人は必ずきつい口臭を伴う

1-1 口臭がきつくなる(歯垢・歯石原因)

歯や舌の表面に付着した食べカスは、やがて歯垢(プラーク)となります。歯垢や歯石が原因で口臭がきつくなると、卵が腐ったような腐敗臭がします。歯垢は細菌の塊です。1mgの歯垢に数億~10億もの細菌が棲みついていると言われています。その数億の細菌が臭いを放っているのです。

また、歯石が歯垢が硬く固まってしまったものです。おおよそ2日で歯垢から歯石に変わります。歯石になってしまうと、ご自身のケアでは取り除くことが出来ませんので、歯医者さんにて除去してもらいましょう。

1-2 口臭がきつくなる(歯周病が原因)

歯と歯茎の間には歯周ポケットがあります。この歯周ポケットに溜まった汚れ(細菌)は、歯周病の原因となります。歯周病が原因で口臭がきつくなると、血液の生臭い臭いがします。歯周病は、自覚症状がなく、細菌が歯茎に侵食してしまっている為、ご自身のみのケアでは治すことが不可能です。

1-3 口臭がきつくなる(舌苔が原因)

食後に舌が白や黄色くなった経験はございませんか。舌の上で細胞が剥がれ落ち、食べカスが溜まってしまうことで汚れが出来ます。また、食べカスだけでなく、乾燥や免疫力の低下が原因で舌苔が増殖してしまうケースもあります。舌苔が原因で口臭がきつくなると、ドブのような異臭がします。

舌が真っ白になってしまい、どうも出来ない末期の状態でなければ、ご自身のケアで舌苔は改善可能です。ケアとしては、下記を参考にしてみてください。

関連記事:舌苔が口臭を引き起こす!?その対処と治療とは?

1-4 口臭がきつくなる(虫歯が原因)

歯磨きをしないことで虫歯が起こり、それが進行をしていくと虫歯菌が神経まで感染を起こす事があります。そうなると、腐ってしまった神経から膿や腐敗臭出てきます。歯垢から来る口臭と違い、これは歯磨きをしても臭いは治りません。いずれ痛みや腫れなどを伴ってくることが多いので、出来るだけ早めに歯医者さんで治療を始めることをおすすめします。

1-5 口臭がきつくなる(親知らずが原因)

毎日きちんと歯磨きをする方でも、親知らずの生え方によっては磨き残しがでてしまう方もいます。歯磨きをしてても、食べカスが溜まりやすい親知らずは口臭の原因となります。定期的な検診を行っていれば、先生が助言をしてくれますが、歯磨きを普段疎かにしている人であれば、それだけリスクが高くなります。親知らずが痛みだしてからでは、治療期間が長引きます。口臭を伴う前に歯医者さんにて除去してもらいましょう。

2.歯磨きをしないとこんな病気になる!?

2-1 虫歯になる

歯を磨かなければ、虫歯のリスクが高まります。虫歯の初期は、歯が変色する程度で強い痛みはありません。しかし、徐々に冷たいものがしみるようになり、細菌が神経まで到達すると炎症を起こし、激しい痛みを伴います。

歯の神経は、神経の中でも2番目に痛みを感ると言われており、眠れない日が続いたり、ご飯が食べられない程痛むケースもあります。治療をしなければ、神経が死んでしまうまで痛みは続きます。また、その頃には歯は溶けてボロボロになってしまっているでしょう。

2-2 歯周病で歯を失う

怖いのは虫歯だけではありません。歯磨きをしないと、歯周病にかかる可能性も高くなります。口臭が気になり始めたり、歯茎から出血してしまったり、やがて歯槽膿漏へと悪化していきます。歯周病の初期状態であっても、ご飯を食べるだけで出血する方もいます。更に症状が悪化すると歯茎から膿がでたり、アゴの骨が溶けて歯が抜けてしまう恐れがあります。

2-3 知覚過敏になる

歯周病になると歯を支えている骨が溶け、歯茎が下がります。歯茎が下がることによって普段は守られている歯の根っこの部分が露出し、熱いものや冷たいものがしみるようになります。

2-4 アルツハイマーや心臓病になる確率が上がる

虫歯や歯周病の症状を放置することが大変危険です。歯周病は口の中の問題だけではありません。血管に歯周病原性の細菌が入り込み、全身症状を引き起こします。血管障害や心臓病、アルツハイマー病の促進、糖尿病など、歯周病とは一見何の関係もなさそうな病気ですが、歯周病の影響が科学的に証明されている為です。

もちろん、数日歯磨きしないからといって、すぐに虫歯や歯周病になるわけではありませんが、将来的には大きな病気を引き起こすリスクとなることをご認識ください。

3.歯磨きのやり過ぎもよくない!?

上記のような症状を引き起こさないように、敏感になり過ぎるのも返って口腔環境を悪化させます。主な理由を下記にまとめました。

3-1 知覚過敏になる

強い力で歯磨きをすると、エナメル質が傷ついてしまい、知覚過敏になることがあります。歯や歯茎に優しく当てるように意識しましょう。詳しくは、下記関連記事を参考にしてください。

3-2 虫歯になる

強い力で歯磨きをすると、歯の表面のエナメル質が削れてしまい、虫歯になりやすくなってしまいます。こちらも上記の記事を参考に正しいブラッシングの仕方をおさらいしましょう。

4.本来、歯磨きって1日何回するの?

通常通り1日3回行いましょう。朝起きて口腔内が臭う原因は、寝ている間に口内細菌が増える為です。その為、朝と特に夜の歯磨きが重要になります。夜に朝昼を挽回できるくらい丁寧に磨いたからと言って、効果が同じようにでる訳ではありません。ご自身のケア(歯磨き)で100%汚れを落とすことは、不可能です。口腔内は常に清潔な状態をキープしましょう。

5.子供が歯磨きしたくなる環境づくり

大人は歯磨きをしないリスクが分かりますが、歯磨き嫌いのお子さんを納得させるのは難しいですよね。下記を参考にお子さんと楽しい歯磨きライフを実践してみてください。

5-1 歯磨きグッズを一緒に選びに行く

大人も子供も、自分のお気に入りのグッズや、自分の選んだものであれば「使い続けたい!」というモチベーションを保ちやすいですね。歯磨き嫌いの子供たちが自分で歯ブラシを選ぶことで、歯ブラシを使いたいという気持ちを刺激させます。普段はお母さんが購入している場合がほとんどかと思いますが、一緒にお買い物にいってみることをおすすめします。

5-2 よくできましたシール帳

子供はシールが大好き!そこで、歯磨きが上手に出来たらシールを1枚ずつ張っていくご褒美制度を作るのもおすすめです。子供が好きなシールや、ママが購入したスペシャルシール、シール帳を揃えて、歯磨きできたらカードに貼るだけです。面倒な歯磨きも、その後にお楽しみがあれば、ササッとクリアできてしまいますよ。

5-3 ママやパパと一緒に歯磨き

「一人で歯磨きするのってつまらない」、「なんで自分だけ歯磨きしなきゃいけないの?」と思っている子供は意外に多いのです。それを解消するために、みんなで歯磨きタイムを設けてはいかがでしょうか?お父さんやお母さんが歯磨きのお手本をみせると、子供も歯磨きを覚えます。家族みんなで歯磨きすることで、毎日歯磨きする習慣を身に付けやすくなります。

5-4 歯磨きアプリや動画を活用

歯を磨くときに、どれだけの力で、どこを磨けばいいのかよく分からない、という子供も多いのです。そんな時は、歯磨きの時間や箇所をアシストしてくれるスマートフォンアプリをお試しください。中には、歯医者さんが“ご自身の娘さん用”に開発したものもあります。残り時間が表示され、かわいいキャラクターと一緒に歯磨きできるため、間延びすることもありません。無料アプリもたくさんあるのでぜひ活用してみてくださいね。

5-5 洗面所に椅子をおいてみる

「子供は元気だし、数分間立って歯磨きしてもへっちゃら」と思いがちですが、じっと立っていることが苦手な子供もいます。外遊びが減っており、体を支える能力が十分ではないことが原因と言われています。

よく観察してみると、背中が丸い、ソファーでごろごろしていることが多い子は、その傾向が強いため、座って歯磨きできるように、椅子を用意してあげることをおすすめします。

大人は歯磨きの大切さを知っていますが、子供たちはどうでしょうか?よくわからないけど、「ちゃんと歯を磨きなさい」と言われるので、仕方なく磨いているという場合も多いでしょう。そこで、小さな子供には歯磨きに関する絵本を読んであげたり、ある程度の年齢になった時には虫歯の写真をみせてあげたり、歯をケアすることの大切さを伝えましょう。なぜやらなければいけないのか納得すると、しぶしぶでも取り組んでくれるようになりますよ。

6.歯磨き嫌いな子供に身に付けさせるべき4つの習慣

6-1 キシリトールガムを食後に噛む

食べ物を食べると口の中は酸性になり、脱灰といって歯が溶けてしまいます。その後、口の中がアルカリ性に戻ると再石灰化が始まり、溶けてしまった箇所を補修します。虫歯になってしまう原因は、再石灰化が追いつかないことが原因です。実は唾液は、栄養の成分を行き渡らせたり、食べカスを洗い流したり、再石灰化を助ける重要な役割をしています。その唾液をたくさん出す方法として簡単なのは、ガムを噛むことです。

酸性の素となる糖が入っていないシュガーレスガムや、再石灰化を促進するキシリトールが入ったものを、食後に噛むだけでも虫歯予防になります。子供でも簡単なので、食後にはぜひお試しください。

6-2 フッ素入りの洗口液を活用

フッ素は虫歯菌の働きを抑え、再石灰化を促進します。最近では、初期の虫歯ならフッ素の塗布だけで、歯を削る治療をせずに、様子を見ることもあります。フッ素入りの歯磨き粉を使用するとなお良いですが、うがいができる年齢で“歯磨き嫌い”なら、フッ素入りの洗口液で口をゆすぐことで、虫歯になるリスクを下げることができます。

6-3 フッ素の塗布

毎日うがい薬や歯磨き粉でフッ素入りのものを使うのもいいですが、歯科医院で歯にフッ素を塗布してもらうのもおすすめです。年に2~4回、フッ素を塗布してもらうことで、虫歯予防の効果が期待できます。

歯に甘い薬剤を塗布するだけである為、痛みがなく歯医者さんが苦手というお子さんにもおすすめです。3ヶ月から半年に一度は虫歯チェックや歯磨き、フッ素塗布をしてもらう習慣をつけましょう。

6-4 定期検診で虫歯の有無をこまめにチェック

歯磨きが嫌いな子は、その分虫歯になる確率が高くあります。毎日のケアが十分でないなら、定期検診でプロのチェックを受け、早期発見・治療を心がけましょう。歯科衛生士さんによる歯磨き指導も受けられる為、少しずつ歯磨きに対しての意識を高めていくことも出来るでしょう。

7.まとめ

しばらく歯磨きをしていなかった方は今すぐ歯を磨きましょう。大人もお子さんも朝夜、又は食後の歯磨きが肝心です。歯を磨かないことできつい口臭を伴いますし、最悪全身症状を引き起こします。

今回、「口臭が気になる」「歯磨きをしばらく疎かにしていた歯医者さんへ行きたい」という方へ全国の歯医者・歯科・クリニックが予約・検索・口コミが見られるサイト「EPARK歯科」をご紹介致します。ご自身が気づかなくとも異臭をはなっている可能性もあります。虫歯や歯周病の可能性がないとは言い切れませんので、3ヶ月に1度は定期検診へ行くことをおすすめします。

 

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監修医

矢島 昇悟先生

青山通り歯科 院長

経歴

2007年 第100回歯科医師国家試験合格
2007年 日本歯科大学 生命歯学部卒業
2008年 埼玉県羽生市 医療法人社団正匡会 木村歯科医院
歯科医師としてのホスピタリティの基礎を学ぶ。
2010年 埼玉県新座市 おぐら歯科医院
地域に密着した医院で地域医療に携わり、
小児から高齢者歯科まで治療を行う。
2011年 東京都文京区 後楽園デンタルオフィス
施設の訪問診療などにも携わる。
2015年 東京都港区 青山通り歯科 院長
現在に至る

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