虫歯や磨き残しがないかはチェックしているけど、歯茎のケアはおろそかになっているかも…なんてことはありませんか?確かに、歯茎に多少の違和感があっても、歯周病を疑うのは少し早いかもしれません。
ただ、歯周病以外にも歯茎にトラブルが起こる場合もあります。歯茎には、腫れやできもの、変色したりなどの症状もあるため、常に注意を払っておかなければなりません。ですので、歯を支える歯茎も歯同様、しっかりケアしていきたいですね。
そこで、ここでは、子供の歯茎トラブルやその原因などについてお伝えしていきます。
赤ちゃんの歯茎が腫れてしまう原因については【赤ちゃんのお口の危険信号!?歯茎が腫れる原因とは】にも掲載していますので、参考にしてみてください。
この記事の目次
1.子供の歯茎が腫れてしまう原因
1-1 歯茎や神経が細菌に感染している
歯茎が腫れる原因は歯周病とは限りません。虫歯で被せ物をした箇所に細菌が入り込み、感染してしまう可能性もあります。神経を抜いている場合は痛みがでず、気がつくのも遅れがちになるため、仕上げ磨きの際に毎日点検することをおすすめします。
傷口に細菌が感染すると腫れたり膿んだりするのと同じ原理です。くり返し腫れることもあるため、歯科医で治療することをおすすめします。
1-2 体調不良やストレスでも
新入学や新学期、転校など、子供たちも大きなストレスを抱えやすい時期がありますね。そんな時は特に注意してみてあげましょう。
睡眠不足で体力が落ちている、お友達との関係などで悩みがある場合も同様です。
ストレスや病み上がりなど、抵抗力や免疫力が落ちている場合、歯茎が腫れやすくなります。この場合は特に治療は必要ではありませんが、ほかの病気の可能性もあります。
ですので、まずは歯医者で受診することをおすすめします。特に処置が必要なしとのことであれば、静養し栄養のあるものを食べ心や体の元気を取り戻しましょう。
1-3 歯が出てくる時に腫れるのは萌出性歯肉炎
乳歯が抜けて永久歯が生えてくるころ、一時的に歯肉炎になってしまうこともあります。歯肉炎とは、歯茎が赤くなったり、歯磨きで出血することがあったりと、歯茎が炎症を起こしている状態です。
永久歯が生えてくるころは歯磨きが難しく、歯垢や汚れが溜まって歯肉炎になってしまうケースがあります。特に奥歯が出てくるスピードはゆっくりで、歯と歯茎の間に長い間汚れが詰まっているなんてことも稀ではありません。
永久歯とかぶさっている歯茎に対して歯ブラシを横にして、汚れをかき出すイメージで磨くよう心がけましょう。奥歯が本格的に生えだすのは小学生になってからで、仕上げ磨きは卒業したという子も多いと思います。しかし、油断は禁物です。忙しい時はチェックだけでもいいので、毎日確認してあげることが大切です。
1-4 歯磨きが上手にできていない
歯磨きが上手にできていない場合、力が入りすぎて歯茎を傷つけてしまっているケースも多々見られます。歯をきれいに磨けていないと口内は細菌が多くなってしまうので、歯茎に傷があると細菌が感染する確率も高くなります。
細菌が感染すると歯肉炎になり、腫れや痛み・出血などが見られるようになり、放置しておくと歯周病に発展したり、歯茎が下がってしまったりするため、適切な対処が必要です。まずは歯科医院を受診することも大切ですが、原因を直さないことには腫れや痛みも再発してしまいます。
受診と一緒に歯磨き指導を受け、正しい歯磨きについて学び、歯ブラシを柔らかめなものに替えるだけでも改善されます。
歯茎が黒や白に変色してしまう原因に関しては【歯茎が黒い!ブツブツがある!赤ちゃんの歯茎に起こる病気とは】や【赤ちゃんの歯茎が白い?考えられる病気とは】で詳しく解説しています。気になる方はご参考ください。
2.歯茎が腫れたときママができる応急処置
2-1 冷やして安静に
体力が落ちている・疲れているといった場合には、安静にすることを大切にして、消化に良い栄養のある食事を摂りましょう。腫れが強い場合は濡れタオルやシップを使って冷やすことも効果的です。
氷でしっかり冷やしたほうがいいように感じられますが、急激に冷やすと血行不良になり、症状が悪化する恐れもあるためおすすめできません。可能であれば、うがい薬や塩水でうがいを行いましょう。
2-2 痛みがあるなら痛み止め
歯茎の腫れは痛みを伴うことも多く、我慢させるのはかわいそうですよね。早めに歯科医院を受診するのがおすすめですが、夜や休日でそうもいかない時もあるでしょう。
そんな時には市販薬で痛みをとりましょう。歯茎が傷む時におすすめなのは「ロキソニン」「ロキソニンS」です。
しかし、これは大人の話で、15歳以下はロキソニンやロキソニンSを服用することができません。
子供に使えて歯茎の痛みに有効な薬は、解熱剤として小児科で処方される「カロナール」「ブルフェン」、市販薬では「小児用バファリン」や「新セデス」です。
子供は大人のように体が発達していないことが多いので、薬類は特に注意が必要です。
3.子供の歯茎にできものができる原因
3-1 白いできものは「フィステル」
歯茎のできものには、大きく分けて口内炎とフィステルの2種類があります。歯の根元あたりに白いできものがあったら、それはフィステルの恐れがあります。
フィステルの原因は歯の根っこが炎症を起こし、膿が出てきているものです。痛みがない場合も多いですが、早急に歯科医を受診しましょう。
3-2 口内炎
風邪や体調不良時に口にボツボツできる口内炎は、歯茎に症状が出ることもあります。円や楕円で白っぽい口内炎が出た際は、体力を戻すよう安静にし、栄養のある食事を心がければ治まりやすくなります。
また、ヘルペス性の口内炎もあり、6ヶ月頃の赤ちゃんにも感染します。症状はきつく、高熱が出たりすることもありますが、薬ですぐ治まるため慌てず受診しましょう。
3-3 フィステルと口内炎の見分け方
虫歯がある・虫歯を治した歯の根元に、白やピンクの飛び出たおできのようなものができていたら、フィステルの可能性が高いです。痛みはありませんが、必ず受診しましょう。
口内炎の場合は中央がくぼんでおり、痛みがあります。また、ヘルペス性の口内炎は高熱の後に出てくるため見分けがつきやすいです。
4.歯茎にできもの!ママにできることは?
4-1 迷ったら早めに受診
痛みがある口内炎なら、子供たちの食べやすい栄養のあるもので元気をつけてあげましょう。
痛みがなくフィステルが疑われる場合には、一刻もはやく歯医者で受診しましょう。フィステルは、歯の根っこで炎症が起きて、溢れ出た膿が歯茎を押して出てきている状態です。放置しても治りづらいので、早めに対処をしましょう。
5.子供の歯茎が変色してしまう原因
5-1 メラニンの沈着
体質的にメラニン色素が多い方は、歯茎に色素が沈着しやすくなります。茶色や青っぽく見えることもありますが、健康に影響はありません。
5-2 副流煙が原因で黒ずむ
タバコを吸うと歯茎が黒ずむことは知られていますが、副流煙による受動喫煙でも歯茎が黒ずみます。副流煙のほうが喫煙よりも有害物質を多く含んでいるといわれているので、黒ずみの原因として考えられます。
6.歯茎が変色!その時、ママにできることは?
6-1 喫煙をしている場合は気をつけましょう
メラニン色素が原因の場合は健康に害はなく、大きくなるまで治療は考えなくて大丈夫です。しかし受動喫煙の場合は、タバコを吸ってるのと同じ症状が現れているため注意が必要です。
タバコは子供たちがいない部屋で喫煙することを心掛けましょう。
7.見えない場所だからこそ早めの受診
7-1 早めの対処が必要な場合もある
歯茎の内部や歯根は、外からはどんなことが起こっているのかわかりません。痛みがないからと受診を引き延ばすと、かえって治療期間が長くなることも多いため「あれ?」と思ったら、歯科医に相談してみることをおすすめします。
子供たちを守れるのはママやパパだけです。しっかり観察してあげましょう。
8.まとめ
腫れやできものなど、子供の歯茎にはトラブルがつきものですが、症状や対策法を知ることで余裕を持った対応が可能です。まずは毎日チェックして、普段の状態を知ることから始めましょう。
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