11歳から12歳の子供に多くみられ第二小臼歯や第一小臼歯の噛む表面にピョコンと角のような突起、これが中心結節です。中心結節自体に問題はないのですが、折れてしまうとかなりの痛みを伴うこともあり、早めの対処が望まれます。どんな方法で、いつごろが適しているのか?など、ここでは中心結節の治療について詳しくお伝えします。
1.中心結節が引き起こす症状とは?
臼歯の中心に角のようなおへそのような突起が現れたら、それは中心結節(ちゅうしんけっせつ)です。モンゴロイドによくある症状であり、第二下顎小臼歯でよくみられます。
痛みなどがなく気がつかない場合もありますが、放置しても改善することはなく、折れてしまう前に治療が必要です。ここでは、中心結節が引き起こす症状についてお伝えします。
1-1 折れてしまった場合どうなるの?
先端が咀嚼中に欠けてしまったり、突起した部分の根本がひょうたんのようにくびれていて折れやすかったりと、中心結節は破損の危険が高い存在です。
突起した部分にも神経が通っているため、破損の際は大変な痛みを伴う場合もあります。最悪の場合として神経が死んでしまうことも考えられるため、早めの対処が必要です。
1-2 かみ合わせに影響が出る
ほんの少し歯の高さが違うだけでかみ合わせに大きな影響を与えるほど、かみ合わせはたいへん繊細で緻密です。
かみ合わせの悪化は歯並びやプラークコントロールに影響し、歯垢が溜まりやすくなるなど口内環境の悪化につながります。また、顔や体の歪みを引き起こすこともあり、体全体の問題ともいえます。
2.中心結節はどうやって治療するの?
かみ合わせのためにも、神経のためにも早めの対処が望まれる中心結節は厄介な存在です。1%から4%の割合で出現するといわれており、誰でも注意が必要です。
長さや形などは個人差があり、治療法は症状によってさまざまです。ここでは、一般的な治療法や対処法についてお伝えします。
2-1 地道な治療が改善への近道
治療の基本は2つ、「補強」と「少しずつ削る」です。折れてしまうと痛みや神経への影響があるためなるべく折れないように、根本部分を補強します。次に、突起の先端部分を少しずつ削ることで神経を傷めることなく高さを減らしていきましょう。
少し時間が必要で、何度か通う必要がありますが、体への負担はかなり軽減することができます。
3.まとめ
小さな中心結節の場合、気がつかない間に神経を傷めている場合もあります。定期的に歯科検診をすることで早期発見や予防にもつながるため、欠かさず通い続けましょう。
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監修医
貝塚 浩二先生
コージ歯科 院長
経歴
1980年 岐阜歯科大学 卒業
1980年~ (医)友歯会ユー歯科~ 箱根、横浜、青山、身延の診療所 勤務
1985年 コージ歯科 開業
1996年~2002年 日本大学松戸歯学部生化学教室 研究生
歯学博士号 取得
2014年 昭和大学 客員講師
現在に至る
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