乳歯は順番通りに抜けるもの?生え変わりの時期に必要なケアは?

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乳歯 抜ける 順番

乳歯が生えそろったと思ったら、グラグラしてきてあっという間に永久歯へ。ドンドン成長する姿に、パパもママも喜びを感じていることでしょう。

でも、「お友達はもう乳歯が抜けたのに、うちの子はまだ」なんて、不安になってしまうこともありますよね。

そこで、ここでは乳歯の抜ける時期から順番、トラブルの見分け方に対処法と、乳歯の抜けるその時に知っておきたい情報を集めました。さっそくチェックしていきましょう。

この記事の目次

1.乳歯が抜ける大まかな時期を知ろう

1-1 5~6歳頃に前歯から生え変わり始める

乳歯は6歳頃、下の前歯から生え変わりが始まるといわれています。しかし、実際には4~5歳で生え変わり始めたり、7歳になって初めてグラグラするという子もいます。

乳歯が生えてくる月齢に個人差があるように、6歳はあくまで目安なので、多少前後しても過度に心配する必要はないことを知っておきましょう。

また、6歳といえば乳歯が抜けるだけではなく、6歳臼歯が生えてくる年齢でもあるため、仕上げ磨きの際に確認しておきましょう。成長がゆっくりなうえ、歯茎をかぶっている期間が長いため、食べかすや磨き残しが付きやすく、全部出てくる頃にはすでに虫歯という場合もあるので、注意が必要です。

1-2 12歳までに全て永久歯へ生え変わることが多い

下の前歯から始まり、上の前歯、奥歯の順番に生え変わって行きます。年齢ごとの目安を見てみましょう。

・6歳      下の前歯が生え変わる。
・7歳~8歳  上の前歯が生え変わる。
・8歳~9歳  前から奥へ順番に歯が生え変わる。
・10歳~11歳  奥歯が乳歯から永久歯へと生え変わる。
・12歳~14歳  乳歯にはなかった奥歯が生えて、大人と同じ本数になる。
・15歳~    生えてこない人もいますが、早い人では15歳ぐらいから親知らずが生えて
きます。痛みや違和感がある場合もあるので、定期的に歯科検診を受けて
チェックを受けることをおすすめします。

このように6~12歳までには、全ての乳歯が永久歯へと生え変わり、その後に奥歯・親知らずが生えてくるといった順になっています。

1-3 乳歯にはなかった歯も生えてくる

乳歯は20本、永久歯は28本生えてきます。6歳臼歯よりも奥に生えてくる臼歯が、最初から永久歯です。乳歯にはなかった歯は、12歳ごろから生えてくることが多く、生えたばかりの頃は虫歯になりやすいため、より丁寧にケアしなければいけません。

2.乳歯が抜ける時期や順番は個人差がある

生え変わりの順番について紹介しましたが、あくまでも目安です。乳歯の生える順番や月齢に個人差があるように、生え変わりの順番や時期が目安と違っても、順調に生え変わりが進んでいるなら問題ありません。

7歳過ぎでも生え変わらずヤキモキしていたけど、ある日2本同時にグラグラしてあっという間に生え変わったなんて例もあります。

通常、子供の体の中で準備ができたら、自然と生え変わるものです。仕上げ磨きの際、虫歯や歯茎に異常がないかをチェックし、特段変わったことがなければ見守っていきましょう。

3.乳歯が抜ける前後のケアの方法は?

3-1 グラグラしたら抜いたほうがいいの?

グラグラしている乳歯、あと少しで抜けそうという時には咀嚼もしにくく、痛みがあるときなどは「抜いてしまったほうがいいのでは?」と思われるでしょう。実際、親に抜かれた経験のある方もいるかもしれません。

もうほとんど抜けかかっていて、少しだけ歯茎にくっついているという状態なら抜いてもかまいません。指でつまんで揺らしたり、少し引っ張ってみると抜けやすいです。歯科医院で抜いてもらうこともできます。

しかし、グラグラだけど、わりととしっかりと付いている場合は、歯茎が裂けて出血したり、子供のトラウマになったりするのでやめておきましょう。

3-2 止血はガーゼやコットンでOK

自然に抜けた場合は、ほとんどありませんが、手で抜くと出血する場合があります。軽い出血なら放置してもかまいませんが、心配ならコットンやガーゼを乗せて噛んでおくと止血できます。

通常、長くとも10分もあれば治まるものですが、大きく裂けてしまって出血が止まらないという場合には、歯科医に相談してみましょう。

3-3 刺激の強い食べ物は避ける

抜けたばかりの歯茎はデリケートになっているので、刺激の強い食べ物は避けましょう。クッキーやおせんべいなど、硬いものは歯茎に刺さってしまう恐れもあるので、できるだけ柔らかいものにし、カレーなど刺激の強いものは避けましょう。

とはいえ、永久歯が生えてくるまで続けるのではなく、乳歯が抜けた当日だけ、あるいは長くても数日で普通の食事に戻して問題ありません。

3-4 口内をいつもより清潔に

乳歯が抜けると気になって指や舌で触ってしまいがちです。ただ、デリケートな部分ですので、雑菌が入ると膿んでしまう場合もあります。できるだけ触らないようにしましょう。

また、いつもより清潔を心がけるため、乳歯が抜けても歯磨きやうがいは欠かせません。ただ、歯磨きの際も出血の恐れがあるため、歯ブラシを当てないよう気を付けたましょう。もし出血してしまったら、ガーゼやコットンを当て少し安静にするだけで大丈夫です。

4.生え変わる時期でも毎日のケアはしっかりと!

永久歯に生え変わるなら、「乳歯のケアはそこそこでも大丈夫なのでは?」と思われるかもしれませんが、乳歯の虫歯は次に生えてくる永久歯に感染する恐れもあります。

また、虫歯をケアせず乳歯がボロボロになってしまうと、乳歯がうまく抜けないこともあります。そうなると、歯茎に乳歯の一部が残ってしまうこともあり、歯科医院での処置が必要です。

乳歯は永久歯の水先案内人です。虫歯で早く乳歯が抜けてしまうと、生える場所が十分になかったり、曲がったり倒れこんだりと、歯並びが乱れる原因となるのです。

虫歯は百害あって一利なし。乳歯のケアもしっかりおこない大切な永久歯を守りましょう。

5.こんな時は要注意

5-1 乳歯が抜けてないのに永久歯が!

下の前歯によくみられるパターンですが、乳歯が抜けていないのに永久歯が生えてくることもあります。
乳歯がもう抜けそうであれば様子を見ますが、まだしっかり生えている場合は、歯科医に相談することをおすすめします。

5-2 いつまでも乳歯が抜けない

「大人乳歯」という現象があり、人によっては30代40代になっても乳歯が抜けない場合があります。元々、何らかの原因で永久歯が作られていない可能性もあるため、目安から大きくずれているなと感じたらレントゲンをとってみることをおすすめします。

5-3 抜けたまま生えてこない

乳歯が抜けたまま、永久歯が生えてこないということもあります。ただ、成長がゆっくりな場合も多く、あまり気にする必要はありません。中には、生えてくるまで1年かかったという例もあります。

しかし、3ヶ月ほど生えてこない場合は、永久歯が作られていない可能性もあるため、レントゲンで確認することをおすすめします。

6.まとめ

乳歯の生え変わりの時期や順番は、個人によって異なる場合があります。しかし、異なっていても順調に成長しているならそれは個性であり、問題ありません。子供の成長を見守ってあげましょう。

 

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監修医

尾上 剛先生

ごうデンタルクリニック 院長

経歴

出身校:神奈川歯科大学
卒業年月日:2009年3月

2010年 新潟大学付属医歯学総合病院 勤務
2011年 神奈川歯科大学付属横浜クリニック 入局
2013年 斉藤歯科クリニック 院長就任

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